今回が初登場となるこちらのヴィンテージフォークバングルは、Dominick & Haffが1894年(127年前)に発表した、重厚感あふれる傑作パターン”Renaissance”のフォークから制作された作品となります。
Dominick&HaffはニューヨークでHenry Blanchard DominickとLeroy B. Haffによって、1872年に設立された銀食器ブランドでした。
高いデザイン力と彫金技術で瞬く間に人気を得ますが、1928年に世界的な銀食器ブランドであるReed&Bartonに売却・吸収された、今はなきブランドの一つとなっています。
ちなみに彼らの生み出した素晴らしい銀食器たちはその芸術性の高さが評価され、現代でもメトロポリタン美術館やブルックリン美術館などに収蔵されています。
こちらのパターン”Renaissance”とはフランス語で「再生」(re- 再び + naissance 誕生)を意味し、
これは古典古代(ギリシャ・ローマ)の文化を復活させようとした、文化運動を表す言葉です。
1800年代末期の作品ということもあり、非常に豪華絢爛で上から下、表から裏まで一切の妥協無く細やかな装飾がそこかしこに詰め込まれています。
特徴的なのが持ち手中ほどと、指す部分の裏側に配置されている”顔”のデザインです。
現代においてはシンプルかつ使い勝手ばかりを重視した食器が多い中で、その高価さから当時は富裕層や貴族しか所有することができなかった銀食器に対して、
彼らがステータスシンボル、富の象徴、あるいはこのような芸術的価値を付与したことは、非常に興味深いことです。
こちらのヴィンテージフォークバングルの重さは約44gと、かなりの重量感があります。
さらにその特別さを際立たせてくれるのが、持ち手の表裏にそれぞれ刻み込まれた”モノグラム”の存在です。
18〜19世紀当時の銀食器所有者(つまり富裕層や貴族)の中では、高価な銀食器に対して自らの名前や家紋などを、
彫金師に依頼して彫り込ませることが流行しており、それらは総じて”モノグラム”と呼ばれます。
こちらのヴィンテージフォークには表面に”S”、裏面に"1900"と刻まれており、おそらくは当時の所有者が”1900年のイニシャルSの富裕層・貴族”であったことが推察されます。
デザイン・重量・年代判別・モノグラムなど、どれをとっても味わい深いこのヴィンテージフォークバングルを、ぜひこの機会にお試しいただければと思います。
※お手首周りが16-18cmの方にご着用いただけます。(画像は16cmのものとなります。)
※こちらの作品は2本限定となります。
※本作品はヴィンテージ品となります。クリーニングを施しておりますが、経年変化による微細な小傷や汚れ等がございます。その点につきまして、またヴィンテージの特性をご理解いただける方のみご購入くださいませ。
ヴィンテージフォークバングル”Renaissance”
素材:スターリングシルバー(純度92.5%の銀)
重さ:約44g
サイズ:手首周りが16-18cmの方にご着用いただけます。
年代:1900年(現在から約121年前)